マンモグラフィは乳ガンをはじめ乳房にできる病気のほとんどを見つけることが可能です。

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◇ マンモグラフィ検査の概要
 
  乳ガンの早期発見に有効な画像診断の一つがマンモグラフィ検査です。
  やわらかい組織でできている乳房を圧迫板ではさみ、乳房を圧迫して撮影します。
  マンモグラフィは乳ガンをはじめとする乳房にできる全ての病気を見つけることが可能です。
  特に大きな特徴はしこりとして触れることのできない早期の乳ガンのサインである乳がんの
  石灰化(砂粒のように見えるもの)を鮮明に写し出すことができます。
 
*石灰化とは
  乳がんの石灰化とは、乳管の内腔にがん細胞が密集することによって中心部のがん細胞に栄養が
  届けられなくなって壊死し、壊死した細胞にカルシウムが沈着した状態のものを言います。
  石灰化は必ずしも乳がんであるというわけではなく、乳管からの分泌物が結晶化したところに
  カルシウムが沈着したものもあります。


  マンモ撮影が特に有効なのは、高齢で乳腺が萎縮した女性です。
  若い女性では乳腺が厚く発達しており、細かい腫瘤を見つけることはやや難しくなります。
  細胞のカルシウムの沈着(石灰化)の発見には他の検査よりすぐれていて、乳がんの早期発見
  に役立つことがあります。
  あたりまえのことですが、マンモグラフィで所見のない乳ガンもありえます。
  唯一マンモグラフィの欠点といえば放射線の被曝量が多いことです。
  放射線の被曝量は胸部レントゲンの約20倍と言われています。
  マンモグラフィは乳房の全体像を1枚の画像に写し出すので、乳房の左右を比較して診ること
  ができます。
  また、以前の画像フィルムと比較しやすく、細胞組織の微妙な変化をとらえることができます。  
  40歳になる前に健康な乳房の状態を撮影しておくと良いでしょう。   


◇ 撮影の時期
  
  乳房を圧迫して撮影するため、乳房がはっている時期は避けたほうがいいようです。
  生理から1週間後、乳房のはりや痛みがなくなり柔らかい状態のときがおすすめです。


◇ 具体的な検査方法

  検査方法は、撮影装置の前に立ち、左右の乳房を片方ずつX線フィルムを入れた台と透明な
  プラスチックの板にのせて、乳房を圧迫板ではさみ撮影します。
  乳房全体が写されるように上下・左右の2方向から撮影します。
  撮影時間は15〜20分程度で終わります。

  マンモグラフィの検査をする場合、なぜ乳房を圧迫しながら撮影するかというと、
  これは乳房が立体的で厚みがあるため、そのまま撮影をした場合、乳腺や脂肪、
  血管などによって腫瘍が写しだされないことがあるためです。
  そのため乳房を薄く均等に引き伸ばすことで、
  少ない放射能で小さなしこりがある場合も影まではっきり写しだすことができるのです。

  マンモグラフィはX線検査なりますので放射能被曝があります。
  しかし、被曝は乳房だけの部分的なものなので、肺や脊髄などへの影響はほとんどありませんし
  白血病などの発生の危険度もありません。
  1回の撮影で乳房が受ける放射線の量は一般の人が1年間に受ける自然放射線量の50分の1程度。
             (0.05ミリシーベルト)       (2.4ミリシーベルト)
  マンモグラフィ撮影による被曝の危険性はほとんどありませんが、
  妊娠中の方、妊娠の可能性のある方は胎児への被曝を考えて撮影の前には
  申し出るようして下さい。

  超音波検査と視触診のどちらも乳がんを調べるのに大切な検査です。
  視触診と超音波検査併用の場合ですと視触診に比べて約1.3倍。
  視触診とマンモグラフィ検査併用の場合は、約2〜3倍の乳がんの発見率が高まります。

  しかし、マンモグラフィ検査には若年層や授乳中の方、手術後の方、
  乳腺の発達した方には腫瘍やしこりが乳腺の白さに隠れてしまい写りにくい場合があります。
  そのため約10〜15%の乳がんがマンモグラフィ検査だけでは見落とされる可能性があるのです。
  マンモグラフィ検査は40歳以降の人に特に効果的な検査です。
  そのためには自己検診や定期検診を積極的に行いましょう。


◇マンモグラフィ検査の料金
 
 いざ、マンモグラフィ検診を受けようと思っても、マンモグラフィの料金が
 気になるところだと思います。

 「健康保険は使えるのだろうか?」そう思っている人も多いかと思います。
 
 基本的に、乳がんの心配がないかどうかをチェックしたいだけの理由で、受けた場合
 全額自己負担になります。
 
 料金は、受診する病院にもよりますが、だいたい5,000円くらいで、
 マンモグラフィ検診を受けることができます。

 しかし、費用の面から健康保険を使いたい場合もあると思います。
 命に関わることですから、費用が高いという理由で、乳がんの発見が遅くなっては大変です。
 ですから、経済的な理由で健康保険を使いたい場合には「乳房にしこりのようなものを感じる
 ということで受診すれば、健康保険が適用されますので、3割負担で済ませることができます。


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