検査で、しこりやそのほかの異常が発見されても、80〜90%は良性です。
 たとえ乳がんと診断されても、早期に適切な治療を受ければ、完治することができます。

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◇ 乳がんと診断されたときの心構え

 あなたが、もし医師から「乳がんですよ」と言われたら、とてもショックを受けると思います。
 とにかく落ち着いて行動することが大事です。!
 
 手術の方法、治療は、ひとつではありません。患者さんの希望やがんの性質、遠隔転移など、選択肢が多々あります。
 最終的に治療法を選択するのは、あなた自身です。
 
 しかし、しこりがあるにもかかわらず「手術はしない」という選択はかなり無茶ですが、乳がんは、手術とその後の
 適切な治療により治る確率が高いがんです。
 ショックで放心状態になり、医師の言われるまま手術して後で後悔、なんてことにならないようにしたいものです。
 
 ◆乳がん治療を受けるまでのプロセス

1 本当にがんなのかどうか、検査結果を確認すること

  
  がんと診断されるまでに、どのような検査を受けたのか? 基本となる検査は、視触診、マンモグラフィ、エコーの三つです。
  触診だけで他の検査はしないなんてのありえません。
  最終的にがんが良性か悪性かを決めるのは細胞を直接検査(生検や細胞診)することになります。
  細胞を取って調べた場合、まったく正常な細胞だった場合はclassI、確実にがん細胞だった場合はclassV、あいまいな場合は
  その程度によってclassII、classIII、classIVと診断されます。
  医師ががんと診断した根拠を詳しく聞くようにしましょう。
  その説明に納得できたのなら、次の段階へ進みます。

2 がんの進行度はどの程度かを把握する
 
  乳がんの進行度は、しこりの大きさや、リンパ節への転移の状況、さらにほかの部分(骨や肝臓など)に転移しているか
  どうかで進行度(stage0〜IV)に分かれます。
  手術前では進行度は正確なものではないので、あくまでも今後の治療を選択する参考程度にしましょう。
  しこりが大きいからといって悲観する必要はありません。
  例えしこりが大きくても、がんが乳房内にとどまっている限り、命をおびやかすことはありません。
  しかし、例えしこりが小さくても遠隔転移していないとは限りません。
  いずれにせよ、検査結果の状況で病気が変化するわけではないので、あまり神経質にならない方がいいと思います。

3 どこで、どんな治療を受けるか決める
  
  自分の病気の状態が把握できたら、次には最も大切な選択が待っています。
  腫瘍は外科手術によって切除するのが基本です、しかし病巣があるほうの乳房を全部切除するのか、一部だけ切除して
  乳房を残す温存療法にするのか? 腋窩リンパ節は郭清するのかどうか? 
  乳房を全部切除するとしたら、後に乳房再建するのかしないのか? 再建するとしたら、一期的再建か二期的再建か? 
  さらに、どの医師を主治医とし、どの病院で手術を受けるのか?選択肢さまざまです。

  そんなに一度に決められない!と思うかもしれませんが、迷うのも今のうちだけです。
  乳房の再建については術後でも可能です。手術後に主治医を変えることも不可能ではありません。 
  たとえ手術が1週間や2週間延びたとしても、がんの進行度はそれほど変わりません。乳がんの進行は他のがんに比べ非常に
  ゆっくりなのです。
  それよりも、あせって決めてしまって後で後悔するほうが問題です。
  それぞれのメリットとデメリットをよく調べ、第三者の意見もふまえ、何が自分にとって最適な方法かを考えましょう。
  医師が勧める治療方法については、どういう理由でそれを勧めるのか、納得できるまで説明してもらいましょう

4 セカンド・オピニオンの選択
  
  治療の決断をするにあたって、一人の医師の説明では納得がいかないのであれば他の医師の意見も聞いてみましょう。
  具体的には、最初の病院で検査した結果をもらって、別の病院で受診するのです。
  手間も時間もかかるし、最初の医師に悪いと思ってしまったりして、躊躇するかたも多いようですが、それは気にする必要は
  ありません。
  最初の医師が信頼できて、説明にも納得できれば、絶対にしなければいけないものではありません。
  ほとんど初対面の医師が本当に信頼できるかどうかなんて分からないものです。
  治療を受けるのはあなた自身です。自分が納得できるまで医師の説明を聞きましょう。
  ただし、自分に都合のいい診断を求めて病院のハシゴにならないように、賢い患者になりましょう。
  ちなみに私の妻の場合、大学病院の説明があまりに簡素なものだったのでセカンドオピニオンを選択し別の医師に診察を
  お願いしました。
  結果的には同じだったと思うのですが、患者自身が安心して納得できればそれが一番だと思います。



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